鳳凰三山 辻山(2584.7m)、薬師ヶ岳(2780m)、観音ヶ岳(2840m) 2015年8月15〜16日  カウント:画像読み出し不能

所要時間
8/15 4:33 夜叉神の森−−5:37 夜叉神峠−−6:56 杖立峠−−8:17 苺平−−8:35 辻山(休憩) 9:13−− 9:36 南御室小屋(テント設営) 10:18−−11:13 薬師小屋−−11:21 薬師ヶ岳−−11:44 観音ヶ岳(休憩) 12:42−−13:04 薬師ヶ岳−−13:45 南御室小屋(幕営)

8/16 3:58 南御室小屋−−4:59 薬師ヶ岳 5:23−−6:00 南御室小屋 6:36−−7:01 苺平−−7:39 杖立峠−−8:11 夜叉神峠−−8:32 夜叉神の森

場所山梨県韮崎市/南アルプス市
年月日2015年8月15〜16日
天候
山行種類一般登山 1泊2日幕営
交通手段マイカー
駐車場夜叉神の森に駐車場あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望どこも大展望
GPSトラックログ
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コメント夜叉神の森から観音ヶ岳を往復。前回同様に南御室小屋〜薬師小屋間は西の巻道を使った。翌朝はガスが出てしまい観音ヶ岳まで足を伸ばさず薬師ヶ岳で戻った


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夜叉神の森登山口 夜叉神峠
夜叉神峠小屋 夜叉神峠小屋前から白峰三山
杖立峠 山火事跡
山火事跡の標識 苺平
辻山から見た白峰三山
登山道に合流 南御室小屋
南御室小屋テント場 マイホーム建設完了
テント場奥の踏跡に入る 明瞭な道
分岐を左に行くと稜線で道は消滅 分岐を右に行く
小さな沢をいくつか横断。水が得られる ワイヤー
目印もある 手入れされている模様
薬師小屋裏に出た 薬師小屋
薬師岳 薬師岳から見た観音岳
観音岳山頂 観音岳から見た薬師岳
観音岳から見たパノラマ展望(クリックで拡大)
観音岳から見た地蔵岳方面 ホシガラス
帰りの薬師岳 帰りも「裏ルート」を利用
野生動物撮影用? 設置者
テント場到着 夕方のテント場
翌朝、再び観音岳を目指す 薬師岳
正確な地形図上の薬師岳 観音岳は雲の中
薬師岳から見た白峰三山 薬師岳から見た日の出
薬師岳から見たパノラマ展望(クリックで拡大)
帰りも薬師小屋裏から「裏ルート」 南御室小屋近くではベンチがあった
南御室小屋到着 苺平
杖立峠 夜叉神の森


 お盆の終盤戦は黒檜山の3泊4日山行から中3日を休養日として土日の2日間を使うことにする。今回も避暑目的ののんびり山行で涼しい場所でダラダラ過ごすことにする。行き先は悩んだが、お盆期間最終日の日曜に高速道路が渋滞する前に東京に比較的早く帰れる場所で検討した結果、今年2回目だが夜叉神〜南御室小屋〜観音岳とした。南御室小屋を幕営地として時間を見て薬師岳や観音岳へとコースを伸縮可能なこと、南御室小屋は水が豊富だし幕営地は日陰があって日中でもテントで昼寝可能な点がいいところだ。鳳凰小屋を幕営地として青木鉱泉から鳳凰三山周回も考えたが、ただでさえ狭い鳳凰小屋の幕営地に私のテントが加わって混雑度を上げ、自分自身の快適さも低下するのは確実。それに対して南御室小屋のテント場は広く満杯になることは考えられない。

 登山口の夜叉神の森は標高1400m近いので夜は涼しい。駐車場は半分くらい空きがあり、通常の週末と大差無しだった。トイレに適度な近さに駐車。外は涼しいが車の中は暑く窓を開けて寝た。

 翌朝は涼しい時間帯に標高を上げるべくまだ薄暗い時刻にライトを付けて出発。登山口では出発準備している登山者の姿があったが、たぶんライト不要な明るさになってから出発するのだろう。何度も歩いた夜叉神峠への道。以前、笹が開花して枯れた場所はもう新しい笹が茂っていた。復活にどれくらいかかったが知らないが、どうも笹が枯れて数年くらいしか笹が無い期間はないようだ。

 夜叉神峠からすぐに夜叉神峠小屋。ここで視界が開けて白峰三山が登場。低い位置に雲があるが稜線は雲の上。今日もいい天気のようだ。再び樹林帯に入り杖立峠の標識のある尾根乗越まで登る。時間帯が早いようでまだトレランナーに追い越されることはなかったし、気温は低めで汗まみれにならずに済んだ。

 尾根乗越から緩やかな下りに変わり今度は緩やかな登りへ。朝の日差しは東側の尾根に遮られてずっと涼しい歩きだ。火事場跡で樹林が開けて白峰三山の姿が。少しの間は火事場跡と思われる明るい細いダケカンバが中心の疎林を進み、再び深いシラビソ樹林へ。河原のような登山道を登ると苺平到着。先客2名が休憩中。私は前回同様登山道を進まずに辻山へ至る踏跡に入って辻山山頂で休憩とする。

 苔むした樹林中の踏跡を辿って三角点のある辻山山頂から僅かに西に下った場所は、東側を除いて樹林が開けて大展望が楽しめる場所。ほとんど訪問者がいないが今回は1名の先客あり。名古屋からやってきた男性で、旧長谷の駐車場に車を置いて北沢峠→広河原とバスを乗り継いで白鳳峠経由で鳳凰小屋で宿泊、そして今日は夜叉神の森から下山とのこと。名古屋から鳳凰三山に来る場合、車で青木鉱泉や夜叉神へ直接入る方法もあるが、中央道を使う場合は距離が約100km長くなる。男性はこれを嫌って旧長谷からバス利用とのこと。確かにこれはいい判断かもしれない。

 男性が休憩を終えて下っていった後にこちらも出発。南御室小屋方面へショートカットする踏跡を下って太い登山道へ復活。鞍部へ下れば南御室小屋に到着だ。まだ時間は早いが幕営手続き。既に数張のテントがあるが、たぶん今朝入山した登山者ではなく前日ここに幕営して今朝鳳凰三山を往復しているのだろう。昼間の日差しが樹林で遮られる場所にテントを設営。濡れタオルで全身の汗を拭ってさっぱりしてから軽装で観音岳を目指すことにした。なにしろ昼寝するにも時間が早過ぎる。

 薬師岳方面に向かう前に以前から気になっていた道を探索することにする。テント場からさらに奥へと伸びる明瞭な道で、入口には登山道ではない旨が書かれているが、どこまで行けるのか何も書かれていない。もしかしたら奥にもテントを張るスペースがあるのかもしれない。

 平坦地に明瞭な道が続き、どう見てもそれなりの人数が歩いているように思える。すぐに道が二分し、まずは左側に入ってみる。緩やかな斜面を突き上げて主稜線の鞍部へと出たところで道は自然消滅。ここは樹林の隙間が多く、晴れていれば白峰三山が眺められそうな場所だった。今はガスが上がり始めてよく見えない。

 分岐に戻って右のルートへ。こちらも割と明瞭な道が続くが、先ほどのルートよりは少しグレードが落ちる。でも見落とすほどの薄さではない。高度を上げずに等高線に沿うようにトラバースが続く。どこかで道が自然消滅するかと思ったが、どこまで行っても同じような濃さが続き、そこそこ歩く人があるように思えた。途中、小さな沢の源頭を数個所横断するので水を得られる。付近は深いシラビソ樹林だ。

 かなり横移動して距離的には薬師岳に近づいているのは間違いなく、このまま上に上がる気配が無ければ適当に上を目指そうと考えていたら、途中から徐々に高度を上げるようになった。もしかしたら登山道のどこかに飛び出すのだろうか。こうなったら最後までこの道を歩いてどこに通じるのか確認するしかない。私の予想では砂払岳を越えて薬師小屋付近に出る可能性が高いと踏んだ。

 最後は横移動はなくなってどんどん高度を上げ、ジグザグに登りきると薬師小屋の裏に出た。予想通り! もしかしたらここは小屋のボッカ道なのかもしれない。静かなルートを歩きたい人には良さそうだ。砂払岳に登らなくていいのでちょっとだけ労力削減が可能だ。

 薬師小屋のトイレの裏を回って登山道へ出た。ダケカンバと立ったハイマツの中の刈り払われた道を上がれば森林限界を突破し、花崗岩が風化した白砂地帯に足を踏み入れる。時々ガスが上がってきて日差しが遮られると体感温度はちょうどいいが、日差しがあると暑いくらいだ。風は弱いが無風ではないので助かる。

 薬師岳山頂標識が立つ広場を通過して観音岳を目指す。短い距離ながら森林限界の稜線を楽しめる区間だ。観音岳までの標高差もそれほど無いので楽に歩ける。花崗岩の影に隠れるように生えているタカネビランジはもう花が終わった株もあれば咲いている株もあり、開花時期のばらつきが他の高山植物より大きいように感じる。

 大きな花崗岩が重なった観音岳山頂に到着。今日は雲が湧きあがって北アルプスは見えなかった。まあ、真夏の真昼間なので仕方のないことだ。西寄りの風に吹き上げられて時々ガスが上がってくるが、まだ雨が降るほどの状態ではない。山頂部の平らで大きな岩の上に寝転がって休憩したが、太陽が顔を出して直射日光が当たるとまるでフライパンの上で焼かれているように暑い。のんびり休もうと思ったがこの状態では厳しく、そこそこで切り上げてテントに戻ることにした。

 帰りも往路と同じく「薬師小屋裏道」を利用。西寄りの風が吹いているので西斜面をトラバースするこのコースは多少なりとも樹林の中を風が吹き抜けて涼しい。往復とも無人で静かなコースだった。

 いつもとは逆にテント場奥からテント場に出現。テントは増えたがまだまだ隙間が多い。まあ、ここがいっぱいになることは無いと思うが。再び濡れタオルで全身の汗を拭って水場でタオルを洗濯し、ついでに水汲み。相変わらず冷たくて手が切れそうな水温だった。


 翌朝も時間があるので観音岳を目指すことにした。ただし出発時にテント場から空を見上げると星が見えない。暗くて分からないがどうも雲が出ているようだ。とりあえず薬師岳までは行くことにし、展望の状況を見て観音岳まで足を伸ばすか判断しよう。

 今回は尾根上の正式登山道を辿った。何度も歩いた道なのでライトの明かりだけでも問題なし。砂払岳手前の森林限界でライト不要の明るさになったが稜線は時々ガスがかかるあいにくの天気。上空は青空なのだが稜線だけ雲が絡んでいる。

 薬師岳到着。ここも時々ガスが流れてちょっと残念な展望。時々顔を出す白峰三山は雲がかかっていないように見え、どうも鳳凰三山の稜線だけ雲が湧いているようだ。このまま観音岳へ登っても展望は期待できそうにないので今回は薬師岳で戻ることにした。帰りのルートは前回歩いた「裏ルート」。砂払岳手前から登山道を外れて西に向かい、薬師小屋の裏手に回ると明瞭な道が登場し、道なりに進めば南御室小屋のテント場に出る。道は明瞭だが人はおらず静かに歩けるルートだ。

 南御室小屋に戻ってテントを虫干ししてから撤収。もう半分くらいのテントが消えていた。お盆休みも今日が最終日の人が多いだろうからもう普通の週末か。高速道路は混雑するだろうな。だから私も早く帰るわけだが。

 食料が無くなって軽くなったザックを背負って出発。杖立峠から高度を下げると徐々に気温が上がるのが体感できる。まだ朝だから日中よりマシだろうが汗をかくには充分だ。濡れタオルと扇が活躍する。夜叉神峠からもガンガン下って夜叉神の森登山口へ。駐車場は満杯ではなくポツポツと空きがあった。濡れタオルで汗を拭ってから車に乗り込んだ。


 

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